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【授業情報】アートディレクター・田中せりさんの特別講義を開催

2026/7/2

アートディレクター、広告など多方面でご活躍中の田中せりさん(https://seritanaka.com/)をお招きし、特別講義を開催しました。聞き手は、本校講師の菅沼比呂志先生です。

これまで田中さんが手掛けられてきたお仕事の数々を、実際の作品を見せていただきながらご紹介いただきました。制作の背景にある裏エピソードや、当時どのような想いでプロジェクトに向き合っていたのかといった、普段なかなか聞くことのできない貴重なお話も共有していただき、会場は終始熱気に包まれていました。

デザインをするうえで、田中さんは『文字の再構築』や『影を拾う』といった独自の視点を大切にされているそうです。一見すると抽象的にも思えるこれらのキーワードですが、実際の作品と照らし合わせながら解説していただくことで、その発想がどのように具体的なビジュアルへと落とし込まれていくのかが、少しずつ見えてきました。

ご紹介いただいた作品は、どれも目から鱗が落ちるようなアイディアの数々で溢れていました。一つのモチーフや言葉から、想像もつかないようなデザインへと展開していく過程には、会場のあちこちから驚きの声が上がっていたのが印象的です。学生たちが必死にメモを取りながら聞き入っている姿にも、思わず納得してしまうような内容の濃さでした。

アイディアを生み出す秘訣の一つは、徹底した自己分析にあるそうです。デザインを制作する際、あえてデザインの資料や参考作品を見ず、むしろ遠いところから物事を模索していくという田中さんの姿勢は、非常に興味深いものでした。既存のビジュアルに引っ張られないよう、意識的に情報から距離を置くというプロセスは、多くの学生にとって新鮮な発見だったのではないでしょうか。

さらに、物理的にも距離をつくるために、あえて東京から離れてみるという思い切りの良さも大切にされているとのこと。日常の環境から一歩外に出ることで、頭の中を整理し、まっさらな状態から発想を組み立て直していくのだそうです。

具体的な制作プロセスとしては、まず言葉で連想ゲームのように思考を広げていき、そこから「柱をどこに置くか」「どの言葉を削るか」といったことを丁寧に思考を巡らせながら組み立てていくとのこと。そうして核となる『キーワード』が一つ思いつくと、そこから一気に制作が進んでいくというお話も、参加者にとって大きなヒントとなったようです。

言葉から発想し、削ぎ落とし、そして再構築していく――田中さんのものづくりに対する姿勢そのものが、デザインという行為の本質を映し出しているようで、学生たちにとって忘れられない特別な時間となりました。

田中せりさん、菅沼先生、ありがとうございました。

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