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2021/8/30
【授業情報】大日本タイポ組合 特別講義

大日本タイポ組合の秀親先生と塚田哲也先生をお招きして、特別講義を実施しました。
本日の聞き手は、菅沼比呂志先生です。

大日本タイポ組合のお二人は、日本語やアルファベットなどの文字を解体し、組合せ、再構築することで、新しい文字の概念を探る活動をしています。

似顔絵と文字で作られた『似顔字』での自己紹介から始まりました。
文字で遊ぶことを真剣にやっているお二人ならではの表現がとても面白く、授業内でご紹介頂いたお仕事の中にも、そうした感覚を大切にされていることがとても伝わってきました。

 

最初にご紹介頂いたのは、最近出版された『もじかけえほん かな』です。
ひらがなの形を捉えて、どの部分が似ているかを二つの文字と絵で表現しているユニークな絵本です。
この絵本を制作するにあたり、膨大な数の乱数表から、似ている文字と二文字で完成する言葉を見つけたそうです。

絵の中にあるロゴを探すという塗って遊ぶも良し、文字を探すのも良しの保護者とたのしめるワークシートを制作した水戸芸術館や名前を入れると『似顔字』になる装置をプログラマーと制作した、デザインあ展など、たくさんご紹介頂きました。

授業の後半では、制作したフォントや影響を受けたデザイナー、文字を制作する時のルールなどを教えて頂きました。

コロナをベースにした、ソーシャルディスタンスや密の回避を取り入れたフォントや、
色を指定して表示させるフォントなど、見ている人を楽しませる仕掛けを取り入れた作品は、まさに、文字で真剣に遊んでいるという印象でした。

そんなおふたりが作る文字は、左から右へ、上から下へ等の文字の基本ルールを守って制作しているそうです。
これまでの手がけられた仕事を改めて拝見すると、どの作品もそのルールが守られていて、おふたりのプロフェッショナルな感覚を実感しました。

授業終了後には、持って来て頂いた書籍などを見せて頂きながら、詳しお話を聞きに来ている学生もいて、
奥深い文字の世界に興味を持った様子でした。

秀親先生と塚田先生、ありがとうございました。