先日、総合デザイン科グラフィックデザイン専攻の学生が特別実習として立体造形講座にチャレンジしました。
指導をしていただくのは福井大学でクラフトデザインなどを担当されている坂本太郎先生です。
今回、学生に体験してもらうのは「鋳造」
熱で溶かした金属を型に流しこみ、冷やして目的の形状にする加工方法です。
今回はカトルボーン鋳造という、イカの骨の内部をくり抜いて、その中に金属を流し込む方法を体験します。
まずは鋳造の説明から。
身近なところに使われている鋳造の技術や、活版印刷で使われた活字、さらに海外アーティストの作品を見せていただきながら、鋳造の面白さを教えていただきました。
鋳造の仕組みを理解できたら、早速鋳型作りに挑戦!
色々なアイディアをラフに起こしていき、先生に確認してもらいながら理想の形ができるように設計していきます。
イカの骨に下書きをしたら彫る作業へ。
骨を削るのは勿論のこと、成形のために彫刻刀を使うのも小学校以来で、学生たちも緊張します。
しかし先生から「ここで作ったものは世界に一つだけど、それが素晴らしいものになるかどうかは、皆さんの精度に掛かっている。」と聞いた学生たちは、いい作品を仕上げるために集中して制作に取り組んでいました。
鋳型を作り終えたら、いよいよ金属を型に流し込む工程へ。
軍手を着けて、先生の指導のもとガスバーナーで金属を溶かしていきます。
ドロドロの金属に緊張しながらも、鋳型の湯口に流し込みます。
そして、熱を冷ました鋳型を外すと、自分がデザインしたアクセサリーが姿を表します。
ある学生は思い通りの、ある学生は予想外の形となり、個性あふれる作品がたくさん生まれました。
PCに向かって作業することが多い学生たちにとって、形として残るモノを作るのはとても貴重な機会。
『モノを作ることの面白さ』そして『作ることを楽しむことの大切さ』を身をもって学べたのではないでしょうか。
坂本先生、楽しい講義をありがとうございました!